CASE 12 / 某フィルム加工製造会社 様
「熱媒油ボイラの省エネ」
300℃の高温で使用する熱媒油ボイラを
エアヒーターにより高効率化
某フィルム加工製造会社 様
食品など高い密閉性を求められる包装材料や、基板などの絶縁・保護に用いられる高機能フィルムの製造には高温での加工が必要で、300℃以上の熱媒油を加熱循環させる熱媒油ボイラがその熱源として使用されています。
導入のきっかけ
老朽化により更新を検討、
あわせて省エネも検討
工場竣工時から使用していた熱媒油ボイラは、老朽化により故障回数が増えており、突然の停止で生産ラインに影響が出る前に更新が必要と考えていました。既存ボイラより高効率なものを計画する中で他メーカーも検討しましたが、今までのメンテナンス対応なども含めて総合的に判断して日本サーモエナーに決めました。省エネについてはかなり厳しめの数値を要求したのですが、それを上回る効果が出ており、良い選択をしたと満足しています。
工務部 ご担当者様
日本サーモエナーの提案
熱媒油ボイラ サーモヒーター
エアヒーター搭載により排ガス熱を回収し高効率化
蒸気ボイラでは難しい高温度領域の熱を供給できる熱媒油ボイラは、高機能フィルムの製造に欠かせません。しかしその半面で排ガスは高温になり熱ロスが大きくなる傾向があります。今回の更新では排ガス熱を回収するエアヒーターを搭載した熱媒油ボイラを提案しました。排ガス熱を回収し燃焼用空気として取り入れることでボイラ効率が上がり、燃料使用量の削減を可能にしています。
また、他の生産ラインの熱源としても当社ボイラをご使用いただいており、ボイラの用途や重要性を考えていますので、万が一の故障に備えて熱媒循環ポンプ等の重要機器の予備品を常備する提案や、『まだか』ではなく『まさか(もう)』と言っていただけるようなアフターフォローも心がけて行っております。
- 熱媒油ボイラ(サーモヒーター)とは
- 熱媒油ボイラは水ではなく熱媒油を循環させながら加熱するボイラです。熱媒油は水と比べて沸点がはるかに高いため、常圧で300℃の高温の熱供給が可能です。また蒸気ボイラと異なり、軟水装置や清缶剤などの水処理が必要ありません。熱媒油ボイラは主に高温で均一な加熱を必要とする工業プラントなどで使用されていますが、適切な熱供給にはボイラ本体だけではなく加熱側設備の温度制御や配管技術などのエンジニアリングも非常に重要となります。当社は長年の実績によりそれらノウハウを豊富に蓄積しており、加熱側設備に適したボイラ仕様と、それを活用できるシステム設計・工事施工についてもご協力させていただきます。
導入後の効果
熱媒体油ボイラにエアヒーターを搭載することで
燃料費を大きく低減- サーモヒーター(エアヒーター付)
- 熱媒油ボイラの場合加熱媒体の温度が高いため、排ガス温度も通常の蒸気ボイラや温水ボイラに比べ非常に高温で排出されます。この排ガスから燃焼用空気として熱を回収します。これによりボイラ効率がUPします。
導入製品の紹介
熱媒油ボイラ サーモヒーター
NH-100A型(エアヒーター仕様)
■ 仕様
- 取扱資格:
- 2級ボイラー技士
- 出力:
- 1,163kW
- 最高使用温度:
- 300℃
- 使用燃料:
- LPG
■ 特長
- 1.高温が常圧で得られます。(循環に必要なポンプ圧力程度)
- 2.凍結の恐れがなく、水処理装置や水処理薬品などが不要です。
- 3.温度ムラを防ぎ均一な加熱ができます。
- 4.精密な温度制御ができます。